s-ken & hot bombomsのオリジナルメンバーでキーボード担当の矢代恒彦が9月27日享年62才にて死去しました。
実は数年前、前立腺がんを患い完治したと思ったら続いてスキルス胃がんを発症、次第に末期症状に至り去年のレコーディングも今年のビルボードでのライブもギリギリの体調で決行されました。というのは彼はメンバーの誰よりもホットボンボンズのレコーディングもライヴも強く望んでいて、レコーディングでは20トラックを超える曲があるなど、とことん情熱をそそいで僕の要望に答えてくれたのです。
ただ、ビルボードライヴの前日深夜に、もしかすると本番では2、3曲しか演奏できないかもしれないと電話をくれ、極度に体力が落ち、ひとりでは歩くのが困難なほど病状が悪化してしまったと伝えてきたのです。
ビルボード当日は車いすが用意されリハーサルもほとんど出来ないまま楽屋に寝たきりの状況で本番を迎えました。
ところが驚いたことに本番の演奏が始まると2ステージ、3時間近くの演奏をすべて成し遂げたのです。
アンコールの最後の楽曲、「夜の翼をポケットに」は彼のピアノで劇的に終わりました。
一生を音楽に捧げた男に“音楽の神”が奇跡を起こしてくれたのだと思います。その後、“無事終わって本当にホッとしております。”などとやり遂げたことを喜んでいましたが下記のメッセージが最後になりました。
“~僕はあの後すっかり体力が落ちてしまい、普通の日常生活を送るのがギリギリのところまで来てしまいました。
特効薬は・・・ ないですね。せめて食事がもう少し取れるようになれば良いのですが。
ということで素晴らしい時間を37年間、ありがとうございました。僕の人生の3分の1はS-KEN でできています。~”
音楽三昧の生涯、“ヤッシー”やり遂げましたね。彼の最後のメッセージは“ではまた”で終わっていた。
そうまた会いましょう。See you in the Next Life!